2026 霊地キャンプラリー アドベンチャーキャンプ(小豆島)

 令和八年三月二十六日から二十九日にかけて実施された「アドベンチャーキャンプ」は、全期間のテーマを「共育」とし、参加者が互いに教え合い、助け合う中で自立心と協調性を育むことを目標とした。準備期間である前日は雨天に見舞われ、リヤカーの最終点検や資材搬入などは慎重に行われたが、キャンプ当日からは四日間連続で快晴となり、絶好の活動日和となった。本キャンプには、福岡、佐賀、山口、大分、大阪、和歌山から集まった計八名の精鋭が欠席することなく全員参加することができた。
 三月二十六日、教徒社での受付・開会式を経て、新岡山港へ移動した。道中昼食休憩とオリエンテーションを挟み、港にて最初の試練である資材の積み替えが行われた。それまで車両で運んでいた大量のキャンプ資材を、試行錯誤しながら自分たちの手でリヤカーへと積み替え、フェリーに乗船した。小豆島・土庄港に上陸後、スタッフからトランシーバーが配給され、「自主自営を目指す」という方針が改めて示された。慣れない手つきで重いリヤカーを引きながら、宿営地である「ふるさと村オートキャンプ場」までの道のりを、班員同士声を掛け合いながら進んだ。伴走車両が距離を保って見守る中、隊員たちはリヤカーを自分たちの力で引き進め、予定通りキャンプ場へ到着した。到着後はリヤカーを指定の場所へ駐車し、資材の荷降ろしを行った。設営、炊事は松田班長を中心に隊員自らが行い、十八時には隊旗返納が行われ、笛の合図とともに全隊員が作業を中断し、隊旗への注目と敬礼を捧げた。夕食は配給された食材を用い、野外での初めての食事を共にした。夜の活動では、リヤカーの安全確認、資材の整理に当たった。
 三月二十七日、本キャンプのハイライトとなる一日。当初の予定では六時起床であったが、参加者自ら先の予定を考え五時起床に変更し、一時間巻きで一日がスタートした。隊員は再びリヤカーに全ての資材を積み込み、次の目的地である寒霞渓湖南側ダム下公園を目指して出発した。リヤカーを引いての移動は約三時間に及び、快晴による気温上昇も相まって、隊員たちの体力を奪った。スタッフは伴走車両で見守るのみという徹底を行い、自主自営の環境下で、隊員たちは適宜休憩を判断し、水分補給を行いながら、重いリヤカーを一人ひとりが交代で支え合って運び抜いた。
 正午にダム下公園へ到着し、昼食休憩を挟み登山準備を開始。十二時半頃、表登山道より寒霞渓山頂へのアタックを開始した。十四時半頃、予定通り全員が山頂に到着。山頂では達成感に包まれる中、全員で記念撮影を行い、頑張った自分たちへのご褒美としてアイスを購入し、全員で分かち合った。下山は裏登山道を選択し、十六時半に無事帰営。リヤカー移動と登山の両方を完遂したことで、隊員たちの顔には大きな自信が漲っていた。
 三月二十八日は、リヤカーと共に土庄港へと戻る行程だった。連日の疲れが見え始める中、隊員たちはリヤカーの資材が崩れないようパッキングを再確認し、互いの体調を気遣いながら歩みを進めた。土庄港到着後、隊員たちの間には安堵の声と、自然と「お疲れ様」とリヤカーを労うような空気が流れていた。期間中を通しての設営や炊事では、班長が全体の指示を出し、班員がそれぞれの役割を全うした。上級生はなれない野外生活に戸惑う下級生たちにテントの張り方を教えたり、次の指示を率先して行ったりするなど、テーマである「共育」が実践された。夕食後、リヤカーの資材整理や翌日の準備を行う際にも、誰か一人が動くのではなく、全員が「自分の役割は何か」を考え、機敏に行動する姿が印象的だった。本土帰還後、新岡山港市民の森でのランタンを囲んだボンファイアーを行い、スタンツやゲーム、ソングで場が和み終始笑いの絶えない楽しいキャンプファイヤーとなった。最後に三日間を振り返り、三日間で築き上げた深い絆を確認し合った。
 最終日の三月二十九日は、御霊地到着後資材の徹底した清掃と返却作業を行った。解隊式・閉会式では、松田班長、渡辺次長の解任式が行われ、全課程を修了した隊員たちに認定証が授与された。最後は三隊合同の御礼参拝を厳かに行い、十四時三十分に全日程を無事に終了した。
 本キャンプは、リヤカーによる長距離搬送や険しい登山など、体力的にも精神的にも負荷の高い内容だったが、全期間を通して一人の脱落者も怪我人も出すことなく、八名全員が元気に完遂した。参加者たちは、重いリヤカーを共に引いた痛みや、山頂で食べたアイスの味を一生の思い出として、最高に満足した表情で帰路についた。本キャンプでの経験が、彼らの今後の日常生活や少年少女会活動において大きな糧となることを確信している。
           (報告:丸山孝明)